はじめに

手術や入院をひかえている患者さんにとって、「口の中をきれいにすること」が実はとても大切だということをご存じでしょうか?
口腔内のケアをしっかりしておくと、術後の回復や全身の健康にも良い影響があるといわれています。ここでは、その理由をわかりやすくご紹介します。

1. 感染リスクの軽減

手術の前に歯石や歯垢を取り除いておくことで、口の中の細菌の数を大幅に減らすことができます。
手術中や手術後に細菌が血液の中に入り込む「菌血症」や、肺へ入ってしまう「誤嚥性肺炎」などのリスクを少しでも抑えるために、クリーニングはとても重要です。

2. 術後の回復を助ける

口腔内の衛生状態がよいと、身体の免疫力を傷つける余計な負担を減らせます。
その結果、術後の傷の治りがスムーズになり、入院期間の短縮にもつながることが期待できます。

3. お口の不快感を減らす

入院や手術後は、食事や十分な歯磨きが難しい場合が多くなります。
あらかじめクリーニングをしておくことで、口の中のネバつきやニオイといった不快感が抑えられ、入院生活が少しでも快適になります。

4. 全身の健康管理の一環として

口腔内の衛生状態は、糖尿病や心疾患などさまざまな病気の予防・管理にも関係するといわれています。
手術前だけでなく、普段から定期的なクリーニングを続けることで、体全体を健康に保つことにもつながります。

まとめ

手術を受ける前に歯科医院でのクリーニングや検診を受けることは、「ちょっと面倒」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、入院生活や術後の回復をよりスムーズにするためには、事前の準備としてとても大切なステップです。
当院では、お口の状態を丁寧にチェックし、安心して治療を受けられるようサポートいたします。
「手術前のチェック」として、ぜひご相談ください。